立法趣旨を覚えましょう
社会保険労務士試験は、条文の文言や数字など、正確に覚えていなければ対処できない問題が出ます。
そこで、とにかく条文の文言や数字を片っ端から丸暗記してしまうような勉強をしてしまいがちです。
しかし、それではなかなか頭に入ってきません。意味のないような事項を暗記することは、人間の脳は不得手なのです。
第一、意味のないことをひたすら丸暗記するほど苦痛な作業はありません。これでは勉強を続けるモチベーションも下がってしまい、ついには勉強そのものを止めてしまうことになるでしょう。
社会保険労務士試験は、法律の試験です。法律は、意味もなく作られている訳ではありません。どんな法律にも、その法律が作られた理由、すなわち立法趣旨があります。
細かい条文の文言や数字を覚える前に、おおざっぱでいいので、まずはその法律が作られた立法趣旨を覚えて下さい。その条文が作られた立法趣旨を覚えて下さい。
覚えることが増えてしまい、勉強が大変なんじゃないかと思うかもしれません。立法趣旨なんか試験に出ないんだから、試験に出る条文や数字だけ覚えればいいんじゃないか、と考えてしまいがちです。
しかし、その立法趣旨を覚えることで、条文や数字が「意味のあるもの」に変化するのです。一見意味のないように見えた条文の文言や数字も、なぜそのような文言になっているのか、なぜそのような数字になっているのかが、立法趣旨を知ることで多少なりとも理由がわかるようになります。
その結果として、条文や数字が記憶に残りやすくなるため、立法趣旨を覚えた方がかえって勉強効率が上がるのです。
立法趣旨を覚えることは、法律の勉強、特に社会保険労務士試験の勉強においては「急がば回れ」。面倒がらずにやってみると、いいことがありますよ。