最新のテキストがやっぱり必要です。
社会保険労務士試験の対象科目は毎年のように改正され、しかも改正点がすぐに翌年の試験に出題されたりします。そのため、テキストは最新のテキストを使うのが鉄則となります。
残念ながら社労士試験に合格できなかった場合、翌年の合格を目指して勉強を続ける方が多いと思いますが、そのような場合もテキストを買い直すのが原則です。
使い慣れたテキストで勉強を続けたい気持ちはわかりますし、また新たな出費をしたくないという気持ちもあるでしょう。
改正点だけフォローすれば、テキストを買い直さなくても済むのではないかと考えがちですが、改正点が多岐にわたる場合はフォローしきれなかったりします。
改正点があるのに、以前のテキストをそのまま使っていては、改正前の情報が頭にどんどん刷り込まれることになってしまうため、修正が難しくなってしまいます。
改正点について無駄な労力を使ったり、あれこれ心配したりするのはもったいないです。
結局、テキストを最新のものに買い直すのがベストな選択だと思います。
独学向けのテキストはどれがいい?
社会保険労務士試験用のテキストは、今では様々な出版社から出版されています。
受験生の中には、受験予備校に通わずに独学で勉強している方も多いことでしょう。
そのような受験生でも、六法や判例集だけで勉強するわけではなく、何らかの市販のテキストを購入して勉強することになります。
各社とも出題傾向をしっかり研究してテキストを作成しています。また、わかりやすい記述でテキストは記載されています。
そうなると、どれを使っても大差はないように思います。今まで使ってきたテキストがある方は、そのテキストの最新版を選ぶといいでしょう。また、気分転換に別のテキストにしてみるのもいいかもしれません。
(たまには気分転換でも。)
ただ、テキストの中には、そのテキストに沿った音声講義がついてくるものがあります。
なかなか文字情報だけでは頭に入らない場合もありますので、そのテキストに沿った講義が聞けるというのは大きなメリットとなります。
例えば、2014年版 社労士試験 集中合格講座(労働基準法・労働安全衛生法・労働者災害補償保険法)
この付録のCD-ROMの講義は少し簡略化された講義となっています。しかし、この解説ではちょっと物足りないという方のために、さらにテキストに対応した本格的な講義が無料でインターネットで聴講できます。
社会保険労務士試験の勉強を始めて2年目以降の方は、付録のCD-ROM講義でも十分かもしれませんが、全く初めての方や、今まで独学でやってきた方で予備校の講義を聴いてみたい、という方は、このテキストとインターネット講義を併用してみるといいでしょう。
講師の山川靖樹先生は、以前は大手予備校(LEC)で講師を務めていました。テキストの制作にもメインで携わっていたようです。ですから、本テキストもしっかりした内容となっています。
また、講義内容もしっかりとしています。条文が作られた背景や具体例などを、わかりやすく説明してくれます。
講師の山川先生は、合格者であるにもかかわらず今でも毎年社会保険労務士試験の受験をしています(全体の合格点に影響するため、マークシートには答えを記入しません)。本試験問題を現場で解くことにより、本試験のレベルを肌で体得し、講義に生かしているのです。
ただ、京都の方なので講義も京都弁(関西弁)を使って行います。どうしても関西弁が合わない、という方はちょっと注意したほうがいいかもしれませんが、そんなにきつい関西弁ではありませんし、気のよさそうなオッチャンですので、それほど心配しなくてもよいでしょう。
このテキストは、重要ポイントが赤字で印刷されており、赤のチェックシートも付属しますので、チェックシートで本文を隠すと穴埋め問題集としても使えます。選択式対策に使えそうですね。
テキストと連動した本格的な講義が無料で受講できるというのはまさに画期的で、独学で社会保険労務士試験の勉強をしている方にとっては強い味方になるのではないでしょうか。
ですから、どのテキストもよくできているとは思いますが、しっかりした講義付であることを考慮すれば、このテキストが独学向けのテキストとしてはいいのではないかと思います。
そして独学の際は、こちらに記載した勉強法に沿って勉強すれば鬼に金棒です。