そんな勉強で合格するの?

 

前回の続きです。

 

合格レベル付近の受験生でも、「受験生ならこれは知っている」というような部分を全部しっかり押さえられている人は、かなり少ないのが現状であり、そのような勉強ができれば他の受験生に差をつけることができます。

 

したがって、隅から隅までおさえる勉強をしなくても、十分に合格レベルまで達することができるのです。

 

 

ただし、このレベルは、「どんな問題が出てもほぼ確実に合格できる」というレベルではありません。2013年度(平成25年)の選択式のような問題が出れば、不合格となってしまう可能性もあるレベルです。

 

もちろん受験生としては、2013年度のような問題が出ても、確実に合格できるような実力をつけたいところでしょう。

 

しかし、現在の社労士試験の問題形式、特に選択式の問題形式からして、そのような実力をつけるには「隅から隅まで勉強する」以外、方法はないのです。

 

そして、その勉強法は、前回言及した通り、「時間対効果」が非常に悪く、しかもマスターできる可能性が低い勉強法です。

 

 

「重箱の隅を問われ、しかもそれが答えられないと足切りに遭うかもしれない」という問題に対抗するための方法として、「重箱の隅を問われてもいいように隅から隅まで勉強する」という方法をとるべきではありません。

 

 

あくまで社労士試験も競争試験であることを念頭に置いて、上位7%程度に入る勉強をして、そして運悪く1回の試験で合格できなくても仕方がない、ぐらいの割り切った気持ちで臨むのがいいのではないか、と思います。

 

試験は年に1回しかありませんし、受からなければまた次回以降に受験しなければいけませんので、できれば1回で確実に受かりたいという気持ちはよくわかります。

 

しかし、膨大な範囲からたった5問、しかも特定の分野が集中して出されることも多い選択式試験においては、勉強時間の関係や精神衛生上、「割り切る」ことが最も重要なのではないか、と思います。